もう境界線越えだから

リタイア後に想うこと・・・で、沖縄在住

red

過去とは・・・

 おお、いやだ。

 最近になってすっかり忘れてた数十年前の嫌な記憶が蘇ってきた。厄介なことにその記憶が四六時中頭の中を駆け巡り不快な気分を執拗に引き起こす。もちろんもうとう昔の済んでしまったことなので、私の生活に現実的な災いをもたらす様なことは一切ない。裏を返せば、その位今の私には現実的に差し迫った困難な問題や深刻な心配事、悩み事がない、ということの証しでもあるのだ。

 現在の自分にこんなこと以外に悩み事が無いということの方をむしろ問題視した方がいいくらいなのかも知れない。

 しかもこの出来事があった直後もこの出来事について私はあまり悩んではいなかった。だからすっかり忘れていのかもしれない。

 ところがすっかり忘れ去っていたこの出来事が今蘇ったときには全く耐え難い苦痛な記憶と化しているのだ。

 私の思考が暴走し、この出来事を反芻し解釈し判断し推察しついには多分脚色まで施し、どんどん自分にとって耐え難い過酷な出来事に仕立て上げてしまった。

 事実は変えられない、というが事実なんてもはや存在していない。私自身の思考暴走が「過去の事実」という架空の妄想をどんどん勝手に作り上げてしまっているだけなのだ。解ってはいるのだがとまらない。

 それは事実ではなく、私が勝手に作り上げた「事実」という名のストーリーなのだ。そしてこの出来事に関わった人たち‘「登場人物」がおのおの勝手に自分だけのストーリーを作り上げているのだ。